「OUT OF PLACE ~何処にもない場所~ / 西村記人、山下洋輔、矢部直」 イベント報告

photo : フォトグラフィア 藤武昌之

photo : フォトグラフィア 藤武昌之

スクリーン越しに西村記人の体が踊る。山下洋輔のピアノが「もっとやれ、もっとやれ」と挑発する。矢部直のDJ(デジタルサウンド)はリズムを取りながら全体を抑え込もうとする。

西村の「ライブアート」は、絵画を描くことの行為の中に、一瞬の何かを燃焼させようとする行為に見えた。

22日は、残念なことに天気予報は午後からの雨。当初予定されていた駅前通りには、会場を第一小学校の体育館に変更することが書かれた小さな看板だけが立っていた。わかり難い地図を頼りに訪れた観客は、最初は何が起こるのかと不安と興味の顔で会場に座り込んでいたが、次第に手拍子を取ったり体を揺らしたりしながら、まるでそのパフォーマンスに参加しているかの様子だ。

山下洋輔がピアノの鍵盤をヒジで叩き始めると、西村記人の体は宙に浮くように舞い上がり、照明に照らされたスクリーンは、渦を巻くような色に染まり、それさえも激しく動いているように見えた。

アートラインは、現代アートの要素を取り入れながら、柏という街を舞台として、斬新な企画を連続して催した。街という日常に、普段では見ることのできない、非日常的なアートや音楽を路上に作りだした。街には、いろんな出会いや出来事がある。柏という街が表現するエネルギーは、郊外のS.Cではどんなことをしても真似ることのできない唯一のものだ。

kojima

コメント / トラックバック 1 件

  1. ノリト西村本人 より:

    本人です。と言っても証明できないが。あれから3年もたった。が、あの日のことは何から何までヨークおぼえている。ストリートでやる予定が雨で急遽小学校の体育館に場所変更となった。実は内心ラッキーと思った。ワシは実に、まことに寒いのが苦手なのだ。その日の気温は確か5度。ベッドから出た途端死んでてもおかしくない状況だった。しかも夜にならないと目覚めない体なのにも関わらず、ライブは真昼間なのだ。すでに半死半生ホウホウのていで現場にたどり着いた。もう死ぬ、もう死ぬと確信を持ってスタッフに話しかけるも、事はどんどんワシ抜きに進み、気付いてみれば隣に洋輔さん。後ろに矢部さん、クワイエットストームさん、それにサックスの,ワシ超元気の若者がいて、始まってしまった。で、ワシは死んだかと言えばその逆で暴れまくってやった。上品な言い方をすればヤケクソであった。でも愉しかった。小学校、これがよかったね。その2年後になるが、所変わって瀬戸内海は豊島(てしま)なるところで、これも奇しくも小学校の体躯館で。お相手も山下洋輔さんだった。ともあれ、かしわの皆さんには大変お世話になった。ありがとう。