告げぐちムシと将門様

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?11月7日(金)。午前中は雨の予報だったがあえて傘を持たずに参加。気合で雨などぶっ飛ばしてくれるわい。アートラインかしわ2008《柏の魅力発見★バスツアー》Aコースは沼南地区を中心に史跡を巡る内容。
実は私、3年前からこのツアーには参加を熱望していたのであります。何しろ柏に住んで18年にもなるけど、柏の歴史はほとんど知らないに等しかったですもんね。それが柏市のマイクロバスに文化課の碩学・高野さんが同行して解説を勤めてくれるという至れり尽くせりにもかかわらず、奥さん!たったの千円ですぜ。

朝9時に柏駅東口を出発して「神明社(しんめいしゃ)」?「車の前五輪の塔」?「福満寺」?「将門神社」?「手賀教会」?「手賀城址」?「柏市郷土資料室(旧沼南庁舎)」?「中村順二美術館」と回ったのですが、もちろん全てをご紹介することはできないのでほんの一部を。

《将門(まさかど)神社》。
言わずと知れた平将門(903?940年)を祀った神社であります。朝敵として最後に討伐された将門ですが、重税を課した中央政権にたてついた反骨の武将、義に篤く人情味溢れる人間としてこのあたりでは古くから民間信仰が盛んだったようです(高野さんの請け売り)。それがために氏子さんたちは、討伐軍が将門調伏を祈願したといわれる成田山新勝寺には決してお参りに行かないといいます。偶然に近くに住むおばあちゃんから話を伺った所、将門を裏切った側室・桔梗御前をいまだに憎むあまり桔梗の花は植えず、それどころか桔梗の柄が入った茶碗や皿をいただくことがあってもことごとくそれを割るのだそうな。また将門が矢によって討ち果たされた故事にちなんで、鯉のぼりには矢車(竿の先につける矢の飾り)をつけないとも。
ううむ千年の時を経ていまだに怨まれているとは桔梗御前も哀れなり。


さて《将門神社》の片隅に庚申塚がいくつもありました。
庚申(かのえさる)は60日に一度訪れます。この日に眠りにつくと体内に棲む三匹のムシ(三尸?さんし)がスルスルと抜け出して、天帝(閻魔様とも)に主人が犯した悪事の報告をするというのが道教の教え。天帝はそれを元に人間の寿命を縮めるというから油断がならないのです。このスパイを天帝の元に行かせないために庚申の夜はみんなで飲み食いしながら一晩語り明かしたのが《庚申待ち(庚申講とも)》です。
なに?お前もさぞかし三尸に告げ口されることは多いだろうって?
私の場合はあまりに報告書が厚くて大変なので、どうやら最近はパソコンで報告しているらしいです。

おっと。長くなってしまったので手賀教会などはまた今度。
ご退屈さま。

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