空中散歩で街を知る

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待ち合わせは六本木のクモの3本目の脚の下で

待ち合わせは六本木のクモの3本目の脚の下で

6月3日、柏から11名が六本木に集結したのはデスコに行くとかじゃなくて、森ビル都市開発事業部が制作した街の模型及びそれをパソコン上でCG化した《VR》を見学するためなのであります。これは特にアートライン柏が主催した見学会ではありませんが、「街づくり」というテーマを同じくする意味では参考になるかと思い、ご報告します。

山手線を中心に幕張まで至る1/1000都市模型

山手線を中心に幕張まで至る1/1000都市模型

?上記の写真は次期オリンピックを東京に招致するために、来日したIOC委員へのプレゼンテーションにも使用されたもの。山手線を中心に幕張にまで至る都市模型を製作中でした。土地の細かなアンジュレーションまで再現されていて目を見張るものがあります。この1/1000模型は大きな都市計画のビジョンづくりには非常に有効なツールになるでしょう。
またこうして俯瞰するばかりではなく、棒の先に小さなCCDカメラを装着して道路をなぞれば、それぞれの街角でビルの佇まいをモニターに映し出すことができます。

マンハッタンの1/1000模型

マンハッタンの1/1000模型

同じくニューヨークの1/1000模型。
これらは街路で写真を撮影し、パソコン上で縮尺を合わせてからプリントアウトした画像を、同じ縮尺で発泡スチロールを切り出して造ったビル模型に貼り付けるという作業を通して制作されるということです。

ただ、たとえば柏市の中心部に限定した都市景観を考える場合には1/1000模型では小さすぎてかえってわかりづらくなるきらいがあります。もちろんどんな縮尺でも制作は可能でしょうが、1/500のものが展示されていましたので、そちらを見てみましょう。

六本木ヒルズ周辺の1/500スケールの模型

六本木ヒルズ周辺の1/500スケールの模型

これだとかなりディテールが分かるため、たとえばビル壁面の看板の色、植栽のありかたなどに至るまで詳細に検討できる材料になります。

細部の造りこみ
細部の造りこみ

さらに一度パソコン上に落とした写真は、ビルの壁面に貼り付けるばかりではなく、CGのように合成され本物そっくりなバーチャルな街並みの画像として二次利用されます。それが《VR》と呼ばれるもので、既存のアーケードを取り外してみたり看板や壁面の色を変えてみたり、新しい建築物を付け加えたりといった作業が簡単に(とは言ってもCADを使えるぐらいの知識は必要らしい)できるそうです。これまでは図面やパースで見てもピンと来なかった私たちシロウトでも、将来の街並み予想図がバーチャルに体験できるわけです。また新たなビルを建築する際に、施主に斜線制限を説明したり公開空地の位置取りを提案する場合にも有効でしょう。

六本木ヒルズのデザイナーズマンション(賃貸)
六本木ヒルズのデザイナーズマンション(賃貸)

ついでながら憧れの《六本木ヒルズ》マンション内部を案内していただきました。写真は《ザ・コンラン・ショップ》を展開するテレンス・コンラン氏がデザインしたマンション内部。気になるお家賃はたったの80万円?100万円ぐらいとのことです。まだ空室がありますので部屋を六本木あたりでお探しの方はいかがでしょ?(笑)

written by:都会が似合わないオトコ「雫酒」