直島研修

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アートラインの直島研修に参加させていただきました。本当に楽しく良い旅でした。お世話になった皆さんに感謝します。以下に私の感想を書かせていただきます。

ベネッセ資本により安藤忠雄氏が建築した、精密に計算されつくされたアートのテーマパーク。それが直島の地中美術館の印象です。瀬戸内海を望む風景を壊さないように、外観を隠した建築物は、美術館的要素も含めた2つのホテルも含め、ここに来た人たちを世俗と隔絶し、夢のようなひと時に誘います。

私は越後妻有で開催された芸術際と比べてみました。外国から来たアーテイストも含め、自然の奥深い農村に住みながら、そこに住む人たちの支援を得ながら作品を作り出す。止まってしまったように思える自然の美しさの中に、実は人々がそこに暮らした長い時間を見つめ、それを様々な角度から連想させるたくさんの作品。訪れる人達も道を訪ねたり、作品の前でお茶をご馳走になったり、村人やボランテイアの人達と接しながらそれを楽しむ。アートという枠から逸脱するような「生」や「力」の茎(くき)が生み出され、流れ出しているように思えました。

直島の地中美術館は、もちろん越後妻有と比べるべくものではありませんが、そこにあるのは、「止まった時間が、そのまま止まっている美しさ」であり、私には、いくばくかの物足りなさを感じました。